2025/12/13 21:15
世界の全てがお餅に在る
お正月になると どうして人は お餅を欲するのでしょう 甘いでもない、 しょっぱいでもない、 味よりも“質感”そのものが 主役になってしまう食べ物というのは 考えてみれば かなり珍しい存在です お餅は形が決まっていません 伸びもするし、ちぎれもするし、 力を加えられれば素直に従う それなのに 他の何ものにも代わらない “お餅のまま”であり続ける ふと、それが人間の生き方に 少し似ているように 思えてしまいました 柔らかいということは 弱いということではなく “世界の変化を受け止めて、 なお自分であり続ける” そんな静かな 強さの表れなのかもしれません 熱が加われば伸び、 冷めれば固まる また温めれば戻る 変わりやすさと戻りやすさが 同居している姿は、 まるで心そのもののようで、 人は本当はみんなお餅なのでは? …という、 誰にも言えない思考に 迷い込んでしまいます お餅を噛むときに生まれる あの弾力のゆるやかな抵抗は、 「あなたは今日、 どんな強さで在りたい?」 と静かに 問いかけてくるようにも 感じられます 固くもなれるし 柔らかくもなれる 形を変えても本質は変わらない その在り方には シンプルなのに どこか人間より ずっと賢いバランスがあります お餅という存在には 季節の食べ物であること以上に “変わることと、変わらないこと” という相反するものが ひっそりと 包まれているのかもしれません 今日のあなたが 柔らかく在りたい日でも、 少し固く在りたい日でも、 そのどちらも きっと美しい お餅はそのことを 何も語らずに 教えてくれるのです ♡ |

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